血液グループ/宮園卓宜
第三内科3グループのうちの一つ血液グループの紹介をさせていただきます。
スタッフ紹介:村上 純助教、宮園 卓宜助教、米澤(江幡) 和美(産休中)、和田 曉法医員(学外:札幌北楡病院)(研修医 在田 幸太郎医師、嶋 香菜子医師)と学内3人のスタッフがおります。この3人で血液の外来、入院患者を診療し、学生教育および研究活動も行っています。
臨床研究として
1. 血管内大細胞型B細胞リンパ腫(IVL)を中心とする全身性播種性びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)に対する早期治療(2007/8 IRB承認)
2.骨髄線維症に対するサリドマイド、プレドニゾロン併用療法の有効性に対する検討(2007/8 IRB承認)
3. 発熱性好中球減少症(FN)におけるボリコナゾールの臨床的有用性研究(承認中)
に参加しております。
また学外では国立がんセンター、札幌北楡病院などへの研修実績があります。
研究業績として
免疫療法につながる樹状細胞(DC)の研究や、C型肝炎からのリンパ腫発生のメカニズム、酸化ストレスと造血器腫瘍などの研究業績があります。今後の発展が期待されるところです。
以上血液グループの紹介・近況報告と研究業績でした。
肝臓グループ/高原照美

肝臓グループは、初代の佐々木博教授、2代目の渡辺明治教授の指導のもと、世界をリードできる高いレベルの基礎的研究、臨床研究を常に心がけ日々切磋琢磨につとめてきた。現在もその研究姿勢は引く継がれており、多くの研究が蓄積され現在にいたっている。現在、肝臓グループに属する人数は以前に比べると若干減少傾向であるが、互いにアイデアを出し合い助け合いながら人数をカバーするべく、日々の診療のかたわら研究にいそしむ毎日を送っている。どの研究も臨床に立脚したテーマで、最終目標は臨床応用であり一人でも多くの臨床家に興味を持ってもらえると幸いである。以下、研究テーマについて簡単に内容を説明する。
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- 幹細胞を用いた臓器再生治療
- 骨髄細胞、臍帯血、末梢血に含まれる幹細胞を用いた細胞移植による肝再生、消化管再生をめざす研究。GFPトランスジェニックマウスの骨髄細胞、ヒト臍帯血を用いてstem cellの分化誘導機序の解析を行っている。また輸血細胞治療部を中心に、自己末梢血幹細胞を用いて臓器再生に向けた治療効率を高める研究も行っている。
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- 新規増殖因子Metron Factor-1 (MF-1)の開発
- MF-1はHGF、MSPをつないだ新規のキメラタンパクで、癌転移能を持たない新規増殖因子である。再生医療に応用するための安全性の確認と機能解析を行っている。本研究イタリア・トリノ大学との共同実験である。
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- 肝線維化機序の解明と新しい治療法の開発
- 抗線維化作用を有する肝細胞増殖因子(HGF)の遺伝子治療法の開発、アンギオテンシン受容体阻害剤 (ARB)を用いた抗線維化治療の開発、特に非アルコール性脂肪肝炎動物モデルの確立とその治療法の開発を行っている。
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- 癌の抗アポトーシス機序の解析
- コロンビア大学との共同研究でアポトーシス抑制分子であるFAP-1の発現と調節機構について各種消化器癌、肝癌細胞株で解析している。
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- 細胞チップシステムの開発
- 免疫学教室との共同研究(知的クラスター事業の一環)として、細胞チップシステムを開発し、抗体医療への応用などを目指している。細胞チップとは一個のリンパ球が入る数十万個のウェルから成り、数十万個のリンパ球を単一細胞レベルでの網羅的な解析することが可能である。このシステムを用いて人HBs抗体の取得に成功しており、現在さらなる応用を目指している。B細胞だけでなくT細胞の解析もすすめており、慢性C型肝炎、自己免疫疾患、癌などでの応用を検討している。
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- 進行肝癌の新規治療法の開発
- 肝癌は他臓器癌と異なり高率に再発を繰り返し最終的には肝不全、癌死に至る難治性疾患である。進行肝癌に対する新規化学療法の開発に取り組んでいる。
消化管グループ/杉山敏郎
消化管は食物の消化・吸収のみならず、外来性の様々の因子、微生物と接する最前線でもあり、その調節異常や過剰反応に起因して多彩な消化管疾患を発症します。また消化管は免疫系、内分泌系、神経系とも密接に連動しており、それらを介して複雑な病態が形成されます。消化管研究グループは多様な消化管疾患の病態を細胞生物学的、分子生物学的手法により解析し、その原因となる病因を明らかにし、明確に病因論に根ざした治療法の開発、あるいは疾患の分子基盤を明らかにし、病態関連分子を標的とした新規治療法を開発し、臨床応用を目指すことを研究目的としております。
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- H.pylori
- H.pylori菌が胃粘膜に感染すると慢性萎縮性胃炎や腸上皮化生を引き起こし、ひいては胃癌が発症すると考えられています。しかしこの胃発癌に至る分子基盤はいまだに明らかになっておらず、また近年増加している除菌後胃癌の発症機序も不明のままであり、これらを解明することが効果的な胃癌予防戦略の構築に重要と考えます。特にcagPAIなどのH.pyloriの病原因子と細胞内情報伝達系の関連、IL-1βなどの炎症性サイトカインプロモーターの遺伝子多型から胃粘膜萎縮機序を明らかにすること、さらにはその標的分子の解析から除菌対象を絞り込むことを目指して研究を進めています。また、われわれは小児免疫応答の検討から日本人特異抗原が存在することを明らかにしており、その分子とH. pylori関連疾患の病態とくに胃粘膜萎縮や胃癌への進展との関連を明らかにします。H. pylori研究グループでは、上記のように疾患の原因究明に始まり、病因に根付いた治療法の開発、その臨床応用を目的として日夜努力しております。
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- 消化管間葉腫瘍(GIST)
- カハール介在細胞の分化増殖には受容体型チロシンキナーゼであるKITが必須であるとされています。KITをコードするc-kit遺伝子に機能獲得型突然変異が生じることで、KITが恒常的に活性化され、ひいては腫瘍化に至ると考えられています。GISTの発生はこのようにKITを介したシグナル伝達系を中心に研究されています。しかし腫瘍発生の機序には不明な点も多く、当教室ではc-kit遺伝子が腫瘍発生の初期段階で果たす役割について、さらに研究を続けています。また我々はDOG1遺伝子がGISTに広く発現していることに着目し、その機能についての研究も進めています。分子生物学の進歩により、さまざまな腫瘍において発生・増殖にかかわるシグナル伝達が解明されつつあります。その中でもGISTは比較的シンプルなシグナル伝達系をとることから、分子標的治療薬の良いモデル疾患とされています。実際、ここ数年の間に分子標的治療によりGIST患者の予後が大きく改善されたことは、周知の通りです。現在では分子標的治療薬の耐性が大きな問題となっており、その機序の解明と克服に向けた研究が必要であると考えています。
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- MALTリンパ腫
- 除菌が無効のMALTリンパ腫に出現するAPI2-MALT1キメラ遺伝子の機能とリンパ腫発症機序を明らかにし、新たな治療分子標的とします。
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- 炎症性腸疾患
- 炎症性腸疾患の原因外来微生物、免疫病態を明らかにし、それらを標的とした新規治療法を開発します。具体的には潰瘍性大腸炎では3剤除菌治療の大規模臨床試験を計画し、その臨床効果を評価すると共に、除菌の標的細菌を明らかにし、その診断法を確立します。クローン病における新規病因分子を見い出し、それを標的とした分子標的治療法を開発しております。
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- 胃食道逆流症(GERD)
- 当科では、GERDの患者さんを対象に、当院の倫理審査委員会で承認された臨床研究を行なっております。
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- 機能性胃腸症(FD)
- 胃もたれや胃の痛み、胸やけなどの上腹部に現れる症状を認めるにもかかわらず、内視鏡やその他の検査で異常がない場合を総称して機能性胃腸症(機能性ディスペプシア、FD)といいます。これらの症状の原因として、胃の運動機能の低下や、胃酸分泌過多、神経の過敏症など、様々なことが単独、またはいくつも組み合わさって起こっていると考えられます。「検査を受けたが異常が無いといわれ、薬を飲んでみるものの症状が改善しない」当科ではそのような患者さんに対して、もう一度症状をよく聞き直し、必要に応じて内視鏡検査や腹部超音波検査、胃バリウム造影検査などを行い、最適な治療方法を提供します。現在、この分野の治療薬として漢方治療が注目されており、当院の特徴でもある「西洋と東洋医学の融合」の点からも、幅広い治療を提供します。
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- 消化器癌の基礎的・臨床的研究
- 急速に進歩している消化器癌化学療法の作用機序研究を行っております。





